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エッセイ

遠藤親父2003

やはり早朝は寒く手がかじかむ。
日が昇って少したった頃魚信のない釣りに飽きが来る。

誰か仲間が川にいないものかと携帯電話をかけ始めた。
まず附田氏。
「ハロー、いまどごさえだ。」
「今日は家にいだけっす。明日行こうかと思って。」
うーむ。附田氏はきていないか。
次に遠藤おやじにかけた。
「いまむがってだどご。」

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しめしめ遠藤おやじがくれば、釣に飽きて、別の事を考えてしまわずに、この釣りをまだまだ頑張れる。

まもなくある場所に私たちは落ち合った。私は既にそこで釣りをしていてた。遠藤おやじイワク。
「おれはよう、ここの対岸の、あのテールあたりが怪しいと思う。」
「んー。んだげんとん、あそごさんぐにはかなり歩がんなねなんねが。」
「まず、腰もいっだぐなてるすよ、体のためにすこし歩がんなねど思てるすよ。」
「あそごさは、ついでっどおもわねが、んっ。」
「まずおれ、さぎにいってっから、あどでこい。」
そういうと遠藤おやじはおやじが見定めたポイントへと向かっていった。

しばらくして私は、いま自分が釣っているポイントを終え、遠藤おやじの車のところまで行ったが、チラッと車の近くのポイントを流して、おやじの車に別のところに行くと書置きを車にはさみそのポイントをあとにした。

私は、別のところで釣りを続けていた。
午後1時、さて、そろそろあがろうかというところ、車に置きっぱなしの携帯電話に不在着信が入っていた。
遠藤おやじからだった。
どーれ、あちらの状況は、どうかなっ? 遠藤おやじも飽きで電話をよこしたのだろうそう思った。
「もしもしー。なんびぎつったすっ?」とひやかし電話をいれた。
「いっぴぎ つったっすー。冗談んねくてょー。いっぴぎつったー。」
「なあにぃー。」
わたしは遠藤おやじのところへ急行した。

お見逸れしました。

そのポイントの読み。
あの流れでの釣りの集中力。
私は、別の場所へ移動するとき遠藤おやじの釣り姿に手を振って解かれた。
あの時、私は、飲み込まれんばかりの流れに立ち向かいロッドを振るおやじを見た。
それからまもなく桜鱒が遠藤親父のロッドをしならせたらしい。
達人。達人だなぁ。

感動の達人、遠藤おやじ!
山形のフライでのサクラマス釣り、やはり第一人者だ。
達人と凡人の違い。

遠藤おやじから呼び戻され、遠藤おやじの釣りセンスに脱帽し、二人で次に見定めたポイントを流し始めた。
遠藤おやじが桜鱒を仕留めたフライはブルーのフライ。
そういうことで私のフライボックスから適当なのを探したらフランシス・フランシスの時代のオールドサーモンフライパターン、ファーローズNO1しかなかった。
リードフライはアルミチューブのタータン、以前このあたりで小さなサクラマスを釣った時のフライをリードフライにした。


 遠藤おやじが帰った後私に来たのはなんとニゴイ。
達人との違いが一目両全。
ロッドをクンクンとしならせたが、引きの弱さにすぐにニゴイと思った。